「人と超人」あらすじと解説・登場人物や舞台 ジョージ・バーナード・ショー



ヒトコトあらすじ


ヒロインの父とヒロインによって、無理やり後見人および結婚を迫られた主人公が逃避のすえに最終的には結婚してしまうという物語となっています。


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●1.基本データ
 Lキャラクター構成
  L舞台設定
 L詳しいプロット(展開)
 L文章抜粋
 L作者について
  L同じ作者の他作品
  L同じ年代の有名作品
    L同じ国の有名作家


●2.社会データ
 L歴史的背景
 L社会に与えた影響
 Lメディア化


●3.類推データ
 Lココがスゴい!
 L似ている名作
 L似ている最近の作品 



1.基本データ


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初刊:1929年(初演1903年) :ジョージ・バーナード・ショー
長さ:長編 ジャンル:風刺・喜劇・恋愛・ドンファン劇




キャラクター構成



ジョン・(ジャック)タナー・・・・革命思想を持つ男。アンに迫られているが結婚しようとしない。

アン・ホワイトフィールド・・・・男をたぶらかす小悪魔な女性として描かれる。タナーに結婚を迫る。

ローバック・ラムズデン・・・・成功者として確固たる地位を築いている人物。ホワイトフィールド氏の友人。頭が堅い。タナーの事を嫌っている。

オクティヴィアス・ロビンソン・・・・アンに想いを寄せる青年。

ヴァイオレット・ロビンソン・・・・オクティヴィアスの妹さん。妊娠していることが発覚するも相手をしばらく明かそうとしない。

スーザン・ラムズデン・・・・ローバックの妹。頑固で金持ち。老嬢(未婚の女性)。

ホワイトフィールド夫人・・・・アンの母親。

ヘンリー・ストレイカー・・・・タナーの運転手。

ヘクター・マローン・・・・アメリ東部の富豪の息子。のちにヴァイオレットの結婚相手だったことが明らかにされる。




舞台



ローバック・ラムズデンの自宅・・・冒頭の舞台。さまざまな人物が現れてストーリーが始まる。

リッチモンド郊外・・・タナーの車が故障する場所。

シエラ・ネバタ山中・・・タナーとヘクターが山賊メンドーサに連れて来られる場所。

グラナダの別荘・・・ヴァイオレットとその婚約者の父・マローンが婚約について言い合う場所。


詳しいプロット(展開)



●名士・ホワイトフィールドの死

 先日、名士であったホワイトフィールド氏が逝去した。

 そんななかローバック・ラムズデンのもとに、詩人であり青年のオクティヴィアスが訪ねてくる。二人はホワイトフィールド氏の死について話し始める。というのもホワイトフィールド氏はラムズデンにとっては友人であり、オクティヴィアスも長らく世話になった人物だった。

特にオクタヴィアスは世話になったにも関わらず、自分の感謝の気持ちを伝えることができなかったことを嘆く。そんなオクテイヴィアスをラムズデンは慰める。


●アンに恋するオクティヴィアス

 そんな故・ホワイトフィールド氏の話題のついでに、オクティヴィアスはホワイトフィールド氏の娘であるアン・ホワイトフィールドに恋しているということをラムズデンに打ち明ける。

 ラムズデンはそれは良いことだと喜ぶのだった。


●タナーがオクテイヴィアスを説得

 そこへジョン・タナーが現れる。その手にはホワイトフィールド氏の遺書があった。遺書には彼の娘アンの後見人にはラムズデンとタナーを指名するというものだった。

 ラムズデンは「革命家のハンドブック」などといった著作を発行するほどに革命思想に浸かっているタナーを嫌っていた。一方のタナーも勝手に自分の身の上を決められてしまったことやラムズデンと一緒という部分に怒りを露わにする。

 やがてアン本人やホワイトフィールド夫人も含めて話し合いが行われる。

 そんな流れでタナーは、芸術家であることを忘れてアンにゾッコンのオクタヴィアスを説得し、さらに自分の幼馴染であるアンは何事も自分の意のままに動かそうとする女なのだと告げる。

 しかしアンに夢中のオクタヴィアスがタナーの助言に耳を貸すことはなかった。



●妹・ヴァイオレットの謎の妊娠

 外していたラムズデンとアンが戻ってくる。

 どうやらオクティヴィアスの妹であるヴァイオレットが妊娠したということだった。しかもその相手について全く話さないということだった。

 困惑する周囲だったが、タナーはラムズデンを上手く乗せて援助を約束させた。

 そしてラムズデンとオクティヴィアスは援助の手筈をととのえるために妹のもとへと向かった。



●タナーを支配しようと目論むアン

 やがてアンの策略によってタナーとアンはふたりきりになる。そこでタナーに迫るアンだったがタナーは最後までアンを非難するのだった。



●ヴァイオレットの失望

 オクティヴィアス一行(オクティヴィアス・ラムズデン・スーザン老嬢)が戻ってくる。

 まもなくヴァイオレットが戻ってきて、正式に結婚しているが夫のためにその正体を言えないと言う。

 やがて話のなかでもつれたヴァイオレットは周囲の態度に失望して去ってしまう。



●オクタヴィアスの婚約発表

 リッチモンド近郊、田舎の別荘の前。

そこにはタナー、運転手のストレイカー、ヘクターがいた。アンの妹・ローダを乗せて車2台でドライブを計画していたが、車が故障していた。しかもローダはまだ来ていない。

 するとそこにオクティヴィアスが現れ、アンに求婚したということだった。

 しかしアンの返事は後見人(タナー)に従うというものだった。そこでタナーに婚約の許可をもらいにきたオクティヴィアスだったが、アンの悪女っぷりを知っているタナーはそれを拒否する。



●タナーとアンのドライブ

 そんななかで、オクティヴィアスがローダの手紙を預かっているので読んでみると、そこには『姉アンがドライブを禁じたので行けない』といった内容が記されていた。

 やがて、代わりにアンがやってくる。タナーは渋々ながらもアンとドライブすることになった。


●ヴァイオレットの結婚相手

 そこへ、ヘクターがホワイトフィールド夫人を連れてやってくる。そこでヘクターがヴァイオレットの結婚相手であることが明らかにされるのだった。



●アンの真の目的

 一方、ストレイカーからアンの狙いは自分だということをタナーは知らされる。

 アンを恐れたタナーは自転車を漕いで逃げ出そうとするのだった。




●山賊に捕まるタナーとストレイカー

 タナーとストレイカーは、メンドーサを頭領とした山賊に捕まってしまう。

 タナーは身代金を払うと言う。

 まもなく打ち解けるうちに、メンドーサはかつてホテルの給仕であり、ストレイカーの妹であるルイーザに振られたという過去を持っていたことが明らかにされる。

 タナーは、メンドーサのルイーザに対する耽溺するような想いを聞かされながら、いつしか眠りに落ちてしまうのだった。



●タナーの夢の中

夢の中でタナーは地獄にいて、ドン・ファンを始めとした人物に出会い、さまざまな過程を目撃しながらやがて夢から醒める。※演劇でもカットされることの多い部分。本筋とあまり関係ない部分


●救出されるタナーたち


 夢から醒めてまもなく、アン、ヴァイオレット、ヘクター、ラムズデン、オクティヴィアスといった一行が現れ、やがて捜索隊が山賊を捕らえにやってくるが、タナーはメンドーサたちを株のだった。


●ヴァイオレットと義父・マローン

 グラナダの別荘。秘密の婚約者であるヘクター。その父親のマローンが、ヴァイオレットに愛にやってくる。マローンは結婚に反対したが、ヘクターが登場して縁を切ると言ってきたため、マローンは最終的に結婚を許可するのだった。



●オクタヴィアスの失恋
アンの返答に落胆していたオクティヴィアスだったが、ホワイトフィールド夫人によって、タナーと結婚するのはアンが望んでいたことなのだと告げるのだった。
 


●タナーとアンの結婚

 タナーは最終的にアンと婚約する。しかし憮然とした様子のタナーは、結婚祝いの贈り物はすべて売り払い、自著『革命家のハンドブック』の無料配布の費用に使うと宣言するのだった。






文章抜粋


●ロビンソン氏はまったくまれに見る美青年である。彼こそは若い主役に違いないと誰もが思う。一つの物語にこれほど魅力的な男性がもう一人現れるなどと考えるのは筋が通らぬからだ。ほっそりした恰好の良い身体、さいきんの不幸を悼む優雅な喪服、小さな頭と整った目鼻立ち、可愛い短い口髭、素直な澄んだ目、若く健康な血色、念入りに櫛を入れた輝く髪ーーそれも巻毛ではなくよく揃っていい黒色をしているーーそれから眉の弓型に現れた善良な性質、真直ぐな非対称、形よく尖ったあご、何もかもが、まがうかたなく、恋をしてやがて苦しむことになる男の特徴である。
 

●タナー「もっとも強い男といえども、いったん女に捕らえられたら逃げられるだろうか?僕らが危険にさらされたら女は身を震わせ、僕らが死ねば女は泣く。だがその涙は僕らのためではない、父親になるはずの男が死に、生まれるはずの息子がみすみす闇に消えたからだ。


●アン(愛情をこめて誇らしげに彼を見、彼の腕を愛撫でしながら)気にしないでね、あなた。もっとお話しして。
タナー「お話し!」
一同笑う。(最後の一文)





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作者について

 ジョージ・バーナード・ショー

 アイルランドの作家。文学者、劇作家、脚本家、政治家など多岐な顔を持つ人物。『ピグマリオン』『聖女ジョウン』などが有名。


同じ作者の他作品

戯曲 (執筆年、初演年)
  • 『やもめの家-Widowers’ Houses-』1892 1892
  • 『フィランデラー-The Philanderer-』1893 1905
  • 『ウォレン夫人の職業-Mrs Warren’s Profession-』1894 1902
  • 『武器と人-Arms and the Man-』1894 1894
  • 『キャンディダ-Candida-』1895 1897
  • 『運命の人-The Man of Destiny-』1895 1897
  • 『分からぬものですよ-You Never Can Tell -』1896 1899
  • 『悪魔の弟子-The Devil’s Disciple-』 1897 1897
  • 『シーザーとクレオパトラ-Caesar and Cleopatra-』1898 1901
  • 『ブラスバウンド船長の改宗-Captain Brassbound’s Conversion-』1899 1900
  • 『立派なバッシュビルまたは、コンスタンシーアンリワード-The Admirable Bashville, or Constancy Unrewarded-』 1901 1903 
  • 人と超人-Man and superman-』1901 1903 初刊1929 ※今作
  • 『ジョンブルの他の島-John Bull’s Other Island-』1904 1907
  • 『彼が彼女の夫にどのように嘘をついたか-How He Lied to Her Husband-』1904 1905
  • 『バーバラ少佐-Major Barbara-』1905 1905
  • 『情熱、毒、そして石化、または致命的なガソジン-Passion, Poison, and Petrifaction, or the Fatal Gazogene-』1905 1905
  • 『医者のジレンマ-The Doctor’s Dilemma-』1906 1906
  • 『プレイハウスでの幕間-The Interlude at the Playhouse-』1907 1907
  • 『結婚する-Getting Married-』1907 1908
  • 『ブランコポスネットの解体-The Shewing-Up of Blanco Posnet-』1909 1909
  • 『プレス挿し木-Press Cuttings-』1909 1909
  • 『魅力的なファウンドリング-The Fascinating Foundling-』1909 1928
  • 『信頼の垣間見る-The Glimpse of Relity-』1909 1927
  • 『不一致-Misalliance-』1910 1910
  • 『ソネットのダークレディー-The Dark Lady of the Sonnets-』1910 1910
  • 『ファニーの初めての劇-Fanny’s First Play-』1911 1911
  • 『アンドロクリーズとライオン-Androcles and the Lion-』1912 1912
  • ピグマリオン-Pygmalion』1913 1913
  • 『エカチェリーナ2世-Great Catherine-』 1913 1913
  • 『ミュージックキュア-The Music Cure-』 1913 1926
  • 『O’Flaherty, V.C.』 1915 1919
  • ペルサレムのインセ-The Ince of Perusalem-』 1916 1919
  • 『アウグストゥスは彼のビットを行います-Augustus Does His Bit-』 1916 1919
  • 『ボルシェビキ皇后アンナジャンスカ-Annajanska the Bolshevik Empress-』 1917 1919



評論
  • 『イプセン主義の真髄』1891
  • 『完全なワーグナー主義者』1898
  • 『知的女性のための社会主義と資本主義の手引き』1928

同じ年代の有名作品
  • 「荒野の呼び声」ジャック・ロンドン(アメリカ1903)
  • ヘンリ・ライクロフトの私記」ジョージ・ギッシング(イギリス1903)
  • 「万人の道」サミュエル・バトラー(イギリス1903)

同じ国の有名作家
  • ジョン・ミリントン・シング(アイルランド)
  • ジェイムズ・スティーヴンズ(アイルランド)
  • ジェイムズ・ジョイス(アイルランド)



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2.社会データ


歴史的背景



1903年アイルランドのイベントwiki:https://en.m.wikipedia.org/wiki/1903_in_Ireland


社会に与えた影響



●執筆中…


メディア化





現時点(2021年7月時点)での最新の公演は、2019年にカナダで開催された「ショーフェスティバル」にての演劇になっているようです。>>>ショーフェスティバルwiki







3.類推データ


ココがスゴい!


執筆中。。。



似ている名作




●セビーリャの色事師と石の招客


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同じ「ドン・ファン」が登場する最古の作品。今劇「人と超人」のなかにもドン・ファンが登場する場面があり、この作品の影響を受けているそうです。



似ている最近の作品



ニセコイ


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 週刊少年ジャンプで連載されていたラブコメディ漫画。『親族の都合によって引き合わされた主人公とヒロインが、いがみ合いながらも最終的に結ばれる』という流れは似ていると思います。




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Author: meisaku

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