「ヴァインランド」あらすじと解説・登場人物や舞台 トマス・ピンチョン



ヒトコトあらすじ


行方不明となった母親を追って、娘と父親が黒幕と戦いながらも、最後は家族で再会を果たすという物語となっています。


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●1.基本データ
 Lキャラクター構成
  L舞台設定
 L詳しいプロット(展開)
 L文章抜粋
 L作者について
  L同じ作者の他作品
  L同じ年代の有名作品
    L同じ国の有名作家


●2.社会データ
 L歴史的背景
 L社会に与えた影響
 Lメディア化


●3.類推データ
 Lココがスゴい!
 L似ている名作
 L似ている最近の作品 



1.基本データ


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初演:1990年 :トマス・ピンチョン
長さ:長編 ジャンル:風刺




キャラクター構成



ゾイド・ホィーラ・・・・プレーリィの父親。フレネシの元夫。

プレーリィ・・・・フレネシの娘。

フレネシ・ゲイツ・・・・プレーリィの母親。

ブロック・ヴォンド・・・・適役

D・L・チェイスティン・・・・女性。フレネシと同じ人所であり元恋人。

イザヤ・・・・フレネシのボーイフレンド。ロックバンドのメンバー。



舞台



ヴァインランド群・・・カリフォルニア州にあると言われる架空の地域。


詳しいプロット(展開)



●ふたりの父娘を襲うヴォンドの刺客

 ゾイドがショーの撮影を終えて、娘・プレーリィのいる家へ帰宅する。プレーリィのボーイフレンド「イザヤ」が訪れたりするが、その後、ブロック・ヴォンドが差し向けてきた小隊によって家を追われてしまう。

●プレーリィの母親探しの旅

 家を離れたプレーリィは旅のなかで母親・フレネシとヴォンドの確執などを、かつてフレネシの同性の恋人であったDLなどに出会うことで知り、母親を探すことに精を出します。


●ヴォンドの死

 フレネシに執着するヴォンドだったが、最後にはヘリごと墜落して命を落とします。そしてプレーリィの家族たちは再会を果たし、プレーリィのあかるいこれからの未来が暗示されて物語は終了します。





文章抜粋


●サンウォーキン・ヴァレーで育ったゾイドも、郊外化が進む以前の蜜柑畑と胡椒畑の間をギンギンにぶっとばした経歴をもつ。最初はバット・ウォーリアーズ、後にアンバサダーズのいち員として、ディック・デイルなら「遺恨の疾走」とか呼びそうな、命知らずのライティングを繰り返した。アルコールやメカの故障で命を落とし、高校の卒業アルバムに黒枠つきの写真を残した同級生はかなりの率に達している。
 

●とにかく制服を着ているとダメなのだ。それにしても、この反応が遺伝すると信じるところは、サーシャにしても過激であった。まるで生の宇宙を支配する不可視のファシストが、ある特殊な遺伝子連鎖をDNAに埋め込んだみたいな話である。そうやって人々は権力の誘惑に堕ち、黒々とした被支配の快楽に身を委ねるのだろうか。自分が反権力の道を生きてきたのも、それ自体は正義の行動であったとしても、より深いところでは、行進する兵士らを視ると脳の視床の端から危険な興奮がにじみでてくることへの抵抗なのかもしれない……と、そんな陰鬱な可能性に、友や敵から指摘されるずっと以前から、彼女はみずから思い当たっていた。

●猪四郎師「まっとうな戦士になれず、下界に虫けらと暮らす我ら、十分の二秒という瞬時の判断をしくじり、その苦渋とともに一生暮らす、我ら臆病者、酒に溺れたウジ虫たち。そんなクズの我らには、いまおまえの見せたそのクズの輝きが必要なのじゃ。これぞ我らの闘い方じゃ。正統派から打ち捨てられた、暗黒の技の切れ味を漏らすことなく身につけるのじゃ。我らには我らの先祖があり、子孫がある。打ち捨てられた忍者の伝統を守っていくのじゃ」

●ある時点でプレーリィは理解した。これらのシーンのほとんどは、自分の母親が撮ったもので、つまり、レンズのこちらにカメラを回す母がいるわけだから、自分の心をカラッポにしていれば、次第に母の心を吸収して、母になっていけるのだと。


●死が立ち現れるのは、街頭戦のような、劇的な時間に限らない。歴史の証人になろうとするなら、マスコミの入っていかない陰の世界を照らそうとするなら、常に死の強襲を覚悟しなくてはならない。

●祖母のクローイとうりふたつのムク犬の毛は長旅でもじゃもじゃになり、ブルージェイの羽毛を画面にいっぱいつけて、眼に微笑みを浮かべ、尻尾をふって、家に帰ってきたぞとばかり喜んでいる。(最後の一文)





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作者について

 トマス・ピンチョン

 アメリカの作家。現代アメリカ文学を代表する小説家のひとりと言われている。


同じ作者の他作品

小説
  • 「エントロピー-Entropy-」(1960年) – 短編
  • 『V.-V.-』(1963年)
  • 『競売ナンバー49の叫び-The Crying of Lot 49-』(1966年)
  • 『重力の虹-Gravity’s Rainbow-』(1973年)
    • 『スロー・ラーナー-Slow Learner-Early Stories-』(1984年) – 短編集
    • 『ヴァインランド-Vineland-』 (1990年)
    • 『メイスン&ディクスン-Mason & Dixon-』(1997年)
    • 『逆光-Against the Day-』(2006年)
    • 『LAヴァイス-Inherent Vice-』(2009年)


    同じ年代の有名作品
    • 「明け方の夢」シドニィ・シェルダン(アメリカ1990)
    • 「ゲド戦記」アーシュラ・K・ルグウィン(アメリカ1990)
    • 「鉄の時代」J・M・クッツェー(南アフリカ1990)

    同じ国の有名作家
    • キャサリン・アン・ポーター(アメリカ)
    • エドワード・オールビー(アメリカ)
    • アーネスト・ヘミングウェイ(アメリカ)



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    2.社会データ


    歴史的背景




    1984年のイベント(物語の舞台背景)
    https://ja.wikipedia.org/wiki/1984%E5%B9%B4

    1991年以降アメリカのイベント(作品出版時)wiki:https://en.m.wikipedia.org/wiki/1903_in_Ireland


    社会に与えた影響



    ●執筆中…


    メディア化


    執筆中。。。









    3.類推データ


    ココがスゴい!


    執筆中。。。



    似ている名作



    執筆中。。。





    似ている最近の作品



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     生き別れてしまった母を娘と父親が助けに行くという構図が似ているなと思います。




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    Author: meisaku

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