「アッシャー家の崩壊」あらすじと解説・登場人物や舞台 エドガー・アラン・ポー



ヒトコトあらすじ


 語り手である”私”が、友人の屋敷を訪ねて奇妙な減少に見まわれ、最終的には屋敷の崩壊を見届けるーーという物語となっています。


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●1.基本データ
 Lキャラクター構成
  L舞台設定
 L詳しいプロット(展開)
 L文章抜粋
 L作者について
  L同じ作者の他作品
  L同じ年代の有名作品
    L同じ国の有名作家


●2.社会データ
 L歴史的背景
 L社会に与えた影響
 Lメディア化


●3.類推データ
 Lココがスゴい!
 L似ている名作
 L似ている最近の作品 



1.基本データ


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初刊:1839年 :エドガー・アラン・ポー
長さ:短編 ジャンル:怪奇・サスペンス

私(語り手)の視点を通して、友人ロデリック・アッシャーとの交流が描かれていきます。



キャラクター構成



私(語り手)・・・・今作の主人公。ロデリック・アッシャーは友人であり、屋敷へ訪ねることとなった。

ロデリック・アッシャー・・・・”私(語り手)”の友人。一族特有の精神疾患を抱えている。

レディ・マデライン・・・ロデリックの妹。作中で亡くなり、生き返る。




舞台



アッシャー家の館・・・私(語り手)が訪ねる友人の家。奇妙なことが次々に起こる。




詳しいプロット(展開)



●アッシャー家の屋敷へ

 私(ロデリック・アッシャー)は友人のロデリック・アッシャーからの手紙を受け、彼の住んでいるアッシャー家の屋敷を訪ねる。屋敷は沼がある荒涼とした土地に建っており、不気味さをはらんでいた。

●変貌した友人

 

 久々にロデリックに会うや、死人のような生気の無い見た目になっており、私は驚くこととなった。ロデリック曰く、アッシャー家特有の神経疾患が原因らしい(奇妙な感覚に襲われたりする)。その場にさて妹のマデラインもまた、重病にふせっているという。

 

●妹・マデラインの死


 私は屋敷にしばらく滞在することとなり、読書やギターをしながら友人ロデリックとの日々を過ごすが、ついに妹のマデラインが亡くなってしまう。私はロデリックとともに妹の遺体を棺に入れて、地下室へと安置した。

 

●兄妹の最期


 数日後、屋敷がぼんやりとした光に覆われていることにふたりは気づく。やがて音読していた「狂気の遭遇(作中作の小説)」の内容と同じ音が実際に聞こえてくるようになる。

 ロデリックは、この音は埋葬した妹が実はまだ生きていて登ってきている音なのだと語る。するとロデリックの言う通り、血だらけの服を着た妹が部屋の扉を開けて登場。マデラインはそのままロデリックに馬乗りになり、ロデリックはそれによりショック死してしまった。

 

●アッシャー家の崩壊



 恐ろしくなった私は屋敷を飛び出して、嵐すさぶ外へと逃げ出す。

 背後を振り向いた時、屋根から一直線に入った屋敷のひび割れから、赤い月の光が射して、まもなくひび割れから屋敷は崩れ落ち、瓦礫はよどんだ沼へと飲み込まれてゆくのだった。





文章抜粋


●その年の秋の日に、雲は空に重苦しいほど低く垂れ込め、あたりは鈍い薄闇に包まれて音もなく、ただ一人馬に乗る私は、この異様に荒んで広がる土地を、ひたすらに進んでいた。そして、ついに夕暮れの影が色濃く迫る頃合いに、あの陰鬱なアッシャー家の館を見るまでになった。(冒頭の一文)
 

●このロデリック・アッシャーほど、これだけの時間にここまで変わってしまう人間がいるとは思われなかったのだ。いま目の前にいる衰えきった人物が、若かりし日々の親しき友と同一なのだとは、にわかに信じられるものではなかった。


●館の正面に、屋根から下へジグザグの線になって、あるかなきかの亀裂が生じていたことは、すでに述べた。いまが亀裂から赤い月が煌々と照っている。私が目を奪われていると、見る間に亀裂は広がってーー強烈に巻く風が吹き寄せーー月は完全な球体となって視野に飛び込みーー大きな壁という壁が総崩れになるのを目の当たりにする私の頭がくらくらしてーー怒涛の海のような長い叫びがありーー足元に迫る底深い沼の水が、ものも言わずに、瓦解したアッシャー家の残骸をじんわりと覆いつくしていた。(最後の一文)





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作者について

 エドガー・アラン・ポー

 アメリカの作家。推理小説の祖という呼び声も高い人物であり、日本でも江戸川乱歩や江戸川コナンなど名前の由来となっています。


同じ作者の他作品

小説
  • メッツェンガーシュタイン (Metzengerstein, 1832年) – 映画『世にも怪奇な物語』1967(仏・伊)の第1話「黒馬の哭く館」(監督:ロジェ・ヴァディム 主演:ジェーン・フォンダ、ピーター・フォンダ)。
  • オムレット公爵 (The Duc De L’omelette, 1832年)
  • エルサレムの物語 (A Tale of Jerusalem, 1832年)
  • 息の喪失 (Loss of Breath, 1832年)
  • ボンボン (Bon-Bon, 1832年)
  • 壜のなかの手記 (Ms. Found in a Bottle, 1833年)
  • 約束ごと (The Assignation, 1834年)
  • ベレニス (Berenice, 1835年)
  • モレラ (Morella, 1835年)
  • 名士の群れ (Lionizing, 1835年)
  • ハンス・プファールの無類の冒険 (The Unparalleled Adventure of One Hans Pfaall, 1835年、未完)
  • ペスト王 (King Pest, 1835年)
  • 影 (Shadow, 1835年)
  • 四獣一体 (Four Beasts in One, 1836年)
  • ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語 (The Narrative of Arthur Gordon Pym of Nantucket, 1837年)
  • 煙に巻く (Mystification, 1837年)
  • 沈黙 (Silence, 1838年)
  • 鐘楼の悪魔 (The Devil in the belefry, 1839年)
  • 使いきった男 (The Man That Was Used Up, 1839年)
  • ライジーア (Ligeia, 1838年)
  • アッシャー家の崩壊 (The Fall of the House of Usher, 1839年)
  • ウィリアム・ウィルソン (William Wilson, 1839年) – 映画『世にも怪奇な物語』1967(仏・伊)の第2話「影を殺した男」(監督:ルイ・マル 主演:アラン・ドロン、ブリジッド・バルドー )。
  • チビのフランス人は、なぜ手に吊繃帯をしているのか? (Why the Little Frenchman Wears His Hand in a Sling, 1840年)
  • ジューリアス・ロドマンの日記 (Journal of Julius Rodman, 1840年)
  • 実業家 (The Business Man, 1840年)
  • 群集の人 (The Man of the Crowd, 1840年)
  • モルグ街の殺人 The Murders in the Rue Morgue, 1841年)
  • メエルシュトレエムに呑まれて (A Descent into the Maelstrom, 1841年)
  • 妖精の島 (The Island of the Fay, 1841年)
  • 悪魔に首を賭けるな (Never Bet the Devil Your Head, 1841年) – 映画『世にも怪奇な物語』1967(仏・伊)の第3話「悪魔の首飾り」(監督:フェデリコ・フェリーニ 主演:テレンス・スタンプ、サルボ・ランドーネ)。
  • エレオノーラ (Eleonora, 1841年)
  • 週に三度の日曜日 (Three Sundays in a Week, 1841年)
  • 楕円形の肖像 (The Oval Portrait, 1842年)
  • 赤死病の仮面 (The Masque of the Red Death, 1842年)
  • 庭園 (The Landscape Garden, 1842年)
  • マリー・ロジェの謎 The Mystery of Marie Roget, 1842年-1843年)
  • 落とし穴と振り子 (The Pit and the Pendulum, 1842年) – 映画『恐怖の振子』1961(米)の原作の一つ(主演:ヴィンセント・プライス)。
  • 告げ口心臓 (The Tell-Tale Heart, 1843年)
  • 黄金虫 (The Gold Bug, 1843年)
  • 黒猫 (The Black Cat, 1843年)
  • 眼鏡 (The Spectacles, 1844年)
  • 鋸山奇談 (A Tale of the Ragged Mountains, 1844年)
  • 軽気球夢譚 (The Balloon-Hoax, 1844年)
  • 早すぎた埋葬 (The Premature Burial, 1844年) – 「落とし穴と振り子」とともに映画『恐怖の振子』の原作。
  • 催眠術の啓示 (Mesmeric Revelation, 1844年)
  • 長方形の箱 (The Oblong Box, 1844年)
  • 不条理の天使 (The Angel of the Odd, 1850年)
  • お前が犯人だ (Thou Art the Man, 1844年)
  • 盗まれた手紙 The Purloined Letter, 1845年)
  • シェヘラザーデの千二夜の物語 (The Thousand-and-Second Tale of Scheherazade, 1845年)
  • ミイラとの論争 (Some Words with a Mummy, 1845年)
  • 天邪鬼 (The Imp of the Perverse, 1845年)
  • タール博士とフェザー教授の療法 (The System of Dr.Tarr and Prof.Feather, 1845年)
  • ヴァルドマアル氏の病症の真相 (The Facts in the Case of Mr.Valdemar, 1845年)
  • スフィンクス (The Sphinx, 1846年)
  • アモンティリヤアドの酒樽 (The Cask of Amontillado, 1846年)
  • アルンハイムの地所 (The Domain of Arnheim, 1846年)
  • メロンタ・タウタ (Mellonta Tauta, 1849年)
  • 跳び蛙 (Hop-Frog, 1849年)
  • フォン・ケンペレンと彼の発見 (Von Kempelen and His Discovery, 1849年)
  • Xだらけの社説 (X-Ing a Paragraph, 1849年)
  • ランダーの別荘 (Landor’s Cottage, 1849年)


  • アル・アーラーフ(Al Aaraaf, 1829年)
  • アナベル・リー(Annabel Lee, 1849年)
  • 鐘(The Bells, 1849年)
  • 海の中の都市(The City in the Sea, 最終稿1845年)
  • 征服者蛆虫(The Conqueror Worm, 1843年)
  • 夢の中の夢(A Dream Within a Dream, 1849年)
  • エルドラド(Eldorado, 1849年)
  • ユーラリー(Eulalie, 1845年)
  • 幽霊宮殿(The Haunted Palace, 1839年)
  • ヘレンへ(To Helen, 1831年)
  • レノーア(Lenore, 1843年)
  • タマレーン(Tamerlane, 1827年)
  • 大鴉(The Raven, 1845年)
  • ウラリューム(Ulalume, 1847年)
評論・エッセイ
  • メルツェルの将棋差し(Maelzel’s Chess-Player, 1836年)
  • ウィサヒコンの朝(Morning on the Wissahicon, 1846年)
  • ポリシャン(Politian, 1835年) 未完の戯曲
  • 詩作の哲学(The Philosophy of Composition, 1846年)
  • ユリイカ 散文詩(Eureka: A Prose Poem, 1848年)
  • 詩の哲理(The Poetic Principle, 1848年)



同じ年代の有名作品
  • 「クリスマス・キャロル」チャールズ・ディケンズ(イギリス1843)
  • 「パリの秘密」ウージェーヌ・シュー(フランス1843)
  • 「マリア・マグダレーナ」フリードリヒ・ヘッベル(ドイツ1844)

同じ国の有名作家
  • ハーマン・メルヴィル(アメリカ)
  • クリストファー・A・シムズ(アメリカ)



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2.社会データ


歴史的背景



1789-1849年のアメリカwiki:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2_(1789-1849)


社会に与えた影響



●執筆中・・・・



メディア化



現在のところ目立ったメディア化はされていないようです。







3.類推データ


ココがスゴい!


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似ている名作




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似ている最近の作品



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Author: meisaku

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