「みずうみ」あらすじと解説・登場人物や舞台 テオドール・シュトルム



ヒトコトあらすじ


 ある老人の、若き日の失恋が回想されていく、という物語となっています。

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●1.基本データ
 Lキャラクター構成
    L舞台設定
 L詳しいプロット(展開)
 L文章抜粋
 

●2.補足データ
   Lココがスゴい!
 L似ている名作
 L似ている最近の作品 
 Lメディア化


●3.作者について
  L同じ年代の有名作品
        L同じ国の有名作家



1.基本データ




初刊:1849年 :テオドール・シュトルム
長さ:短編 ジャンル:恋愛


キャラクター構成



ラインハルト・ヴェルナー・・・・民俗学者の老人。

エリーザベト・・・・かつての幼なじみ。

エーリッヒ・・・・ラインハルトの友人、エリーザベトの夫

ブリギッテ・・・・ラインハルトの家政婦。


舞台


ドイツ・・・ヨーロッパの国。



詳しいプロット(展開)


●妄執に憑かれた男・キンボート博士

  民俗学者であるラインハルトが、習慣の散歩から自宅へと戻ってきた。日はすでに落ちており、ラインハルトは家政婦に灯火(あかり)を要求したあと、書斎の椅子にどっぷりと腰掛けた。すると月光が射し込み、壁にかの肖像画を照らした。
 肖像画を見たラインハルトは、「エリーザベト…」と呟き、少年時代を夢想し始めた。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 10歳のラインハルトには、エリーザベトという五歳年下の幼なじみがいた。
 ラインハルトは彼女と共に遊び、共に学び、共に育っていく。そして将来は結婚してインドへ行こうなどと約束するほど仲睦まじい関係性であった。
 ラインハルトは成長すると、エリザーベトの詩を書き溜めるようになり、ときおり彼女もために童話をつくったりして喜ばせた。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 7年が経過ーー。ラインハルトは高等教育を受ける年齢となり、故郷を離れることになる。
 ふたりは最後の思い出づくりの意味で、少年少女らに混じりいちご狩りなどして過ごす。最後までいちごを見つけることはできなかったが、彼女と過ごすなかで彼女をモデルにすばらしい詩を作ることができたので、ラインハルトは満ち足りた。
 そしてエリザーベトに対する特別な愛を再認識する。ラインハルトは故郷を離れても、定期的に童話などを贈ることをエリーザベトに約束した。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 時は経ちーー会の学校生活にすっかり慣れたラインハルト。
故郷のこと、エリーザベトの事など忘れ、酒場で女の子をたぶらかすなど、都会の享楽的な生活に染まりつつあった。
 しかしクリスマスに送られてきた手紙によって、童話を贈るなどといった約束を忘れていたことを思い出し、ラインハルトはいたたまれない気持ちになった。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 復活祭の時、ラインハルトは故郷に帰省する。そしてエリーザベトに再会を果たすが、ふたりの関係はどこかぎこちないものになっていた。しかしラインハルトはそれを埋めようと、学校で習った植物の知識などを応用しながら、エリーザベトを先導して、しだいに二人は打ち解けていく。
 しかし友人・エーリッヒがエリーザベトに鳥を送ったということを知り、ラインハルトは気分を害す。そのためエーリッヒの鳥に対抗するよう、エリーザベトに詩を見せてやる。詩を読み進めるにつれ、エリザーベトの顔は赤らんでいった。そしてラインハルトは帰省の終わり際、彼女にまた2年会えなくなるが、自分を待っててくれるかと告げ、そしてそのときにある秘密を打ち明けると約束した。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

エリーザベトとの約束である2年は、とうに過ぎていた。ラインハルトは研究に没頭していた。そんなある日、母親からの手紙でエリーザベトがエーリッヒと結婚したことを知ることとなる。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 数年後、イムメン湖ちかくにあるエーリッヒ邸を訪ねた。
 エーリッヒは農場を成功させ、自信に満ちた明るい人物に変わっていた。 エーリッヒが来訪をあえて伝えていなかったこともあり、エリーザベトはラインハルトとの再会に驚く。
 そしてラインハルトはしばらくエーリッヒ邸で過ごすこととなり、俚諺や俚謡の整理という仕事をこなしながら、エーリッヒ、エリーザベト、エリーザベトの母などといった家人と時間を過ごしはじめた。
 そのうちラインハルトは夕方に湖畔を散歩するのを習慣にし始めていた。そんなある日、散歩の途中に雨に降られ雨宿りする。その際に白樺の幹のあいだから白衣の夫人がこちらを見ていることに気づく。
 ラインハルトはエリーザベトだ!と思って追いかけたが、その姿は背を向けて消えてしまった。結局それがエリーザベトだったのか確認もできず、またその件で彼女を問いただすこともなかった。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 ラインハルトは友人から送られてきた民謡をエーリッヒらに披露することに。ラインハルトの朗読と歌に、一同は晴れやかな気分になった。
 しかしラインハルトとエリーザベトの関係を思わせる俚謡を読むと、エリーザベトは動揺した。それは母の勧めで結婚してしまい、真実の愛を捨ててしまったといった内容のものであったからだった。
 まもなく用事があると出て行くエリーザベト。ラインハルトは彼女のあとを追ううちに、湖へ出る。
 そこで浮かんでいた白い睡蓮に心惹かれ、花を取ろうと泳ぎ出す。しかしどこまで行っても白い睡蓮にたどり着くことは無かった。 その睡蓮はまるで、もはや交わることのできないエリーザベトとラインハルトの関係を暗示するようであった。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 ある日、エーリッヒとエリーザベトの母親が外出することとなり、 二人きりになったラインハルトとエリーザベト。湖畔やさまざまな場所を二人は歩き廻り、水入らずの時間を過ごす。
 しかし悲、しみに沈んだ態度のエリーザベトを見て、もはや彼女との関係は修復できないことをラインハルトは悟ってしまう。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 夜、エーリッヒ邸が寝静まった時、ラインハルトは立ち去ることを決める。しかしそこへ、ラインハルトの思惑を知ってか知らずかエリーザベトが声をかけてくる。
 そして不器用に別れの言葉を交わすと、ラインハルトは背を向けてエーリッヒ邸を立ち去った。彼女は身動きひとつせず、虚ろな目でラインハルトを見送るのだった。  
 そしてエーリッヒ邸は次第に小さくなり、代わりにラインハルトの前には広々とした世界がひらけていた。

●妄執に憑かれた男・キンボート博士

 現代の年老いたラインハルトへ視点は帰る。部屋はすっかり夜の闇のなかにあった。
 そこに、家政婦のブリギッテが灯火(あかり)を持って書斎へ入ってくる。 ラインハルトはブリギッテに感謝の言葉を述べると、若いころの活力を思い出したかのように研究の続きを始めた。





文章抜粋


●晩秋のある午後のこと、みなりの立派なひとりの老人が、ゆっくり往来を下りていった。散歩のかえりとみえて、流行おくれの締め金つきの靴は埃にまみれており、金の握りのついた長い籐のステッキを小脇にかかえている。(冒頭の一文)



●部屋のドアがあいて、あかりが部屋の中にさしこんだ。
「よい時に来てくれた、ブリギッテ」と、老人は言った。「灯火は机の上においておくれ」それから、彼はまた椅子を机のところに引きよせて、開かれていた書物の一冊をとりあげ、かつて青春の力をそれにそそいだ研究にふけった。(最後の一文)



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2.雑多データ


ココがスゴい!


執筆中…


似ている名作




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似ている最近の作品


●捜索中…



メディア化








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3.作者データ

 テオドール・シュトルム

 ドイツの法律家・作家。『みずうみ』『白馬の騎手』などが有名。


小説

  • みずうみ“Immensee”(1849年)
  • 三色すみれ“Viola Tricolor”(1874年)
  • 人形つかいポーレ“Pole Poppenspaler”(1874年)
  • 溺死“Aquis Submersus”(1876年)
  • ハンス・キルヒとハインツ・キルヒ“Hans und Heinz Kirch”(1882年)
  • グリースフース年代記“Zur Chronik von Grieshus”(1884年)
  • 白馬の騎手“Der Schimmelreiter”(1888年)

 

同じ年代の有名作品
  • 「マーディ」ハーマン・メルヴィル(アメリカ1849)
  • 「シャーリー」シャーロット・ブロンテ(イギリス1849)
  • 「千年一霊物語」アレクサンドル・デュマ・ペール(フランス1849)

同じ国の有名作家
  • フリードリヒ・ヘッベル(ドイツ)
  • ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(ドイツ)
  • rリヒャルト・ワーグナー(ドイツ)


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Author: meisaku

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